補聴器公的支援について
補聴器を購入する際に、店頭で行政からの助成金があるのかないのかご相談をいただきます。
補聴器の公的支援について、平成25年に施行された「障害者総合支援法」により、主に身体障害者手帳を持つ方が対象となりますが、補聴器の購入費用に対する支援制度があります。
補装具(補聴器)支給対象者
青森県むつ市にお住まいの方で障害者手帳お持ちの場合、補聴器の購入・修理に関する支援を申請できます。障害者手帳を取得していない方でも、むつ市役所障害福祉課で補装具申請と障害者手帳の取得を同時に進めることが可能です。
全ての方が対象となるわけでなく、国が定める身体障害者認定基準に該当する方が対象となり、具体的には、高度難聴・重度難聴の方は、補装具申請を受ける事が出来ます
以下の階級に当てはまる方は、障害者手帳の申請が出来ます
18歳以下の方
青森県では18歳以下で軽度または中度の難聴を持つ児童を対象に、言語習得やコミュニケーション能力の向上を支援する為、補聴器購入費の一部助成を行っている「軽度・中等度難聴児童補聴器購入費等助成事業」を実施しています。詳細は、青森県庁障害福祉課へお問い合わせください。
青森県庁障害福祉課軽度・中等度難聴児補聴器購入費等助成事業について参照
19歳以上の方
現在むつ市や下北地域では助成制度が設けられていません。
補聴器自己負担額
補装具を購入する際、通常は購入費用の10%を自己負担としています。ただし、世帯の所得に応じて、
負担額の上限が設定されているため、負担額は以下の通りになります。
区分 | 世帯の収入状況 | 負担上限月額 |
生活保護 | 生活保護世帯 | 0円 |
低所得 | 市町村民税非課税世帯 | 0円 |
一般 | 市町村民税課税世帯 | 37,200円 |
※市町村民税所得割の最多納税者の納税額が46万円以の場合は支給対象外
障害者本人または,その世帯のいずれかの家族が一定の所得基準を超える場合、補装具の費用支給の対象外となる可能性がある為注意が必要
補助金の金額
医師が出した「補装具の意見書」に基づいて決定されます。支給される額は、各々の条件によって異なります。条件ごとの補助金額は以下の通りです
補聴器 | 価格 | 耐用年数 |
高度難聴用ポケット型 | ¥41,600 | 5年 |
高度難聴用耳かけ型 | ¥46,400 | |
重度難聴用ポケット型 | ¥55,800 | |
重度難聴用耳かけ型 | ¥71,200 | |
耳あな型(レディメイド) | ¥87,000 | |
耳あな型(オーダーメイド) | ¥144,900 |
補聴器は非課税
補装具申請手順
1.まず耳鼻科を受診
医師に補聴器が必要かどうか相談し、必要であると判断されれば意見書を作成してくれます。
診察時に医師に対して「補聴器の申請に必要な意見書の作成をお願いします」、「耳の聞こえに問題があり、補装具の申請資格があるか検査していただきたい」など具体的に伝えます。
2.認定補聴器専門店へ訪れる
まず、認定補聴器専門店に行き、見積書を作成してもらいます。
店側で見積書を市役所に送付することも可能です。
耳かけ式補聴器を選択する場合は、具体的な形状や種類を決定する必要があります
3.補装具申請しに行く
補装具の申請には、障害者手帳、意見書、見積書、マイナンバーカードを持ちむつ市役所を訪れます。
申請場所はむつ市役所障がい福祉課です。こちら から確認できます
むつ市役所所在地 : 青森県むつ市中央一丁目8番1号
電話 : 0175-22-1111
営業時間 : 8時30分 ~ 17時15分
定休日 : 土曜日、日曜日
4.補装具の申請処理期間
補装具の申請を行ってから支給が決定されるまで、通常は約1か月から2か月程度要します。
ただ、選択する補聴器の種類によってはこの期間が長くなる場合があります。
5.補聴器注文
支給が決定した後、耳かけ式補聴器は即座に発注されます。
耳あな式補聴器の場合、支給決定後に店舗へご来店して頂き耳穴の型取りを行ってから発注します。
補聴器が納品されるまでの期間は、およそ10日前後かかります
6.補聴器のお渡し&調整
補聴器が入荷次第、お客様にご連絡し、お渡しの準備を致します。
ご都合の良い日に来店していただき、音の調整や使用方法について詳しくご説明します。
事前にご予約いただくと、よりスムーズにご対応できます。
補装具申請書類
申請に必要な書類は以下の通りです
・申請書: むつ市役所の障害福祉課で入手可能。
・補装具業者の見積書: 補聴器などの補装具に関するもの。
・補装具費用支給意見書: 障害福祉課窓口で入手できます。または、医師からの意見書も可能。
・身体障害者手帳: 申請者が持っているものを提出します。
・収入証明書: 収入がわかる書類、または収入に関する同意書を提出します。
・同意書を提出する場合、課税証明書は不要。
・転入により他市町村で住民税が課税されている場合は、転出先の課税証明書が必要。
・4月~6月に申請する場合は、前年度の課税証明書が必要。
・障害年金を受け取っている場合は、支払通知書や振込口座の通帳のコピーなど
年金額が確認できるものを提出します(1月~6月の申請では、前々年中の収入が必要)。
・マイナンバーカード: 児童の場合は保護者のマイナンバーカードが必要です。本人確認ができる書類(運転免許証、パスポートなど)。
※代理人等本人以外が申請・届出をする際は、上記の書類に加えて委任状が必要になる場合があります。
補聴器医療費控除について
2018年から、補聴器は医療費控除の対象として正式に認められました。しかし、医療費控除を受ける為の条件があり全員が医療費控除を受けられるわけではありません
所得金額が200万円以上の場合、補聴器の購入金額が10万円以上であれば、医療費控除の対象となります。
控除額は、実際に支払った医療費の合計から、保険金などで補填される金額と10万円を差し引いた額です
例)所得金額200万以上の場合の控除額
(実際に支払った医療費控除合計金額)-(保険金などで補填された金額)-10万です。
例2)所得金額200万未満の場合の控除額
(実際に支払った医療費控除合計金額)-(保険金などで補填された金額)-(総所得金額等の5%)です。
※補聴器購入後に受ける診療は、医療費控除の対象外なので注意が必要です
医療費控除の対象者
医師による診療や治療などのために直接必要な補聴器の購入のための費用で、一般的に支出される水準を著しく超えない部分の金額は、医療費控除の対象となります。 補聴器が診療等のために直接必要か否かについては、診療等を行っている医師の判断に基づく必要があると考えられますので、一般社団法人耳鼻咽喉科学会が認定した補聴器相談医が、「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」により、補聴器が診療等のために直接必要である旨を証明している場合には、当該補聴器の購入費用(一般的に支出される水準を著しく超えない部分の金額に限ります。)は、医療費控除の対象になります。
国税庁HP:https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/shotoku/shinkoku/180416/index.htm
医療費控除の申請手順
申請前に補装具(補聴器)を購入又は修理された場合、補装具費(補聴器代)の支給(支払)は出来ません
認定補聴器専門店から補聴器購入
「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」を持ち認定補聴器専門店へ行き補聴器を購入。
領収書と医師から受け取った「補聴器に関する診療情報提供書」のコピーを必ず保管し控除申請時必要になります。
全国の認定補聴器専門店はこちら から検索できます
お住いの税務署へ申告
領収書と情報提供書のコピーを持ち、税務署で医療費控除申請を行う
申請時に必要な書類は、確定申告書、医療費控除明細、源泉徴収票、医療費の証明書(領収書)、マイナンバーカードなど。
詳しくは、お住まいの税務署へお問合せください。
青森県内の税務署はこちら から確認できます
医療費控除払い戻しまで
確定申告の手続き完了後、税金還付(該当する場合)がある場合、1か月~2か月以内に払い戻しが行われます。
※医療費の領収書は、申告の際に提出する必要はありませんが、かかった医療費の証明する資料として5年間保管。
医療費控除に必要な書類
医療費控除を受ける際には、補聴器を購入した該当年度に確定申告をする必要です。
税務署から以下の書類提出の求めがあった場合は、必要になるので紛失や処分などしないように大切に保管してください。
・情報診断提供書(2018)のコピー
・補聴器購入時の領収書
詳細は、税務署へご確認お願い致します。青森県内の税務署はこちら から確認できます